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2004/07/18

使用済み燃料を直接処分すると4倍の面積の処理場が必要

 使用済み核燃料の再処理をどうするか、原子力委員会での検討が進んでいる。当blogでは、この問題を継続的にウォッチしていくつもりである。以下は新たなに明らかにされたデータとして記録にとどめておこう。朝日新聞04/7/15「使用済み核燃料、直接処分なら土地4倍 再処理と比較」によると、再処理せずに、使用済み燃料を直接地中に埋設処分する場合に、4倍の広さの土地が必要になるそうだ。

記事の抜き書き:

両方式とも、廃棄物に含まれる放射性物質の発熱が減るまで50年間冷ました後に埋める、という条件で比べた。発熱量が大きいほど、高温化を避けるために間隔をあけて廃棄物を埋める必要があり、直接処分の処分場は、ガラス固化体の場合の4倍の延べ面積が必要になる。ガラス固化体の処分場は、(現在の見通しでは)延べ面積は最大10平方キロメートルの見込み。
 4倍というのは、私は思ったより少ないと思う。再処理していわゆる死の灰をガラス固化体に凝縮して処分するのだから、処分する量は小さいはずだ。逆に使用済み核燃料をそのまま処分するとすれば、容積は桁外れに大きい。発熱量を基準に考えれば、処分地として必要となる土地面積は、桁が違うほどではないようだ。土地に問題があると考える必要はほとんどない。それに、これまでも書いたように、すでに全部再処理することは止める方針に変わっている。いずれにせよ、半分程度は直接処分する。全部直接処分か、半分かを比較すると、必要な土地の広さの差は2倍少々の差しかなくなる。

 もう一つ、大事なデータが出てきた。

再び原発で燃やした後の使用済みMOX燃料は、発熱量がガラス固化体の6倍になる。これを、50年冷ました固化体と同程度まで冷ますには500年もかかり、その間、必要となる保管敷地などの面積は、今回試算した面積には含まれていない。

 余り表立って問題にされていないが、プルサーマルで使われたあとのMOX燃料は、再処理しないことに決まっている。もしやるとなれば、別のもっとお金のかかる再処理工場が必要だし、再処理したところでリサイクルできる核燃料が少ないからだ。使用済みMOX燃料の処分については、これまで伏せられてきたが、はじめてデータが出てきた。再処理しないのだから、直接処分となる。どうするのかと思っていたら、まず500年という途方もない長い期間、保管庫で管理する必要があるのだという。これは歴史のスパンを考えると大変な長さではないだろうか。これから500年間どんな歴史的変化があり得るか、想像を絶するが、逆に500年前といえば、西洋では、ルネッサンス・大航海時代、日本では室町時代で、戦国時代に入ろうという頃、はるか昔だ。そんな長い時代にわたり、冷却を待たなければならないとは、途方のない代物ではないか。こちらの方が問題だ。

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