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2004/08/11

石尊山に登る

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【追分から望む右、浅間山、左、剣が峰。中央やや左の鞍部に向かって盛り上がり、頂上付近が草地になっているのが石尊山。画像をクリックすると、大きな画面を入れてあります。ごらんください】

 石尊山(せきそんさん、標高1668m)は、浅間山の南の山麓にこんもりと盛り上がった山である。信濃追分のほぼ真正面。千メートル道路に面した早稲田大学セミナーハウスから眺めると(上の写真)、浅間山と剣が峰とをつなぐ稜線鞍部に重なるようにこんもりとそびえている。昨日書いた5夫婦10人の追分山荘合宿のある日、この山に登ってみることになった。もう30年も前、小学校低学年だった子供らを連れて一度登ったことがある山だ。その時は難なく登った覚えがあるが、年をとった今でも登れるだろうか。あまり自信はないが、へばれば途中で引き返せばいい。とにかくみなと一緒に出かけることにした。6人のパーティーである。山荘の女主人Mさん、昨日出てきたNさんと夫人、ドクターSの夫人、そしてわれわれ夫婦である。山荘は追分宿からの登山ルートに近い。山頂まで6km弱。3時間半かかるという。

 追分宿の中心部から北へ向かう車道が、千メートル道路に出る交差点、追分中央が、登山口になっている。ここから先は登山道だ。道の入り口中央には大きな岩が置かれ、以前は入れた車は、ここでストップだ。登山者への案内が出ている。浅間山は現在活動のレベルでいうと、3段階の2であることが表示されている。3になると登山禁止になる。2の場合は、火口周辺4キロが立ち入り禁止になる。石尊山もその範囲だが、ここだけは、登山が許可されている。噴煙の方向によっては、注意が必要だ。入山者は、ここのポストで登山者カードに名前を書き込んで置いていく。登山者へのガイドマップも置いてある。その地図の部分を以下に載せておく。

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 この日は、軽井沢地方としては珍しく暑い日だった。標高千メートルとはいえ、気温は28か9度まで上がったろう。登山路は、唐松などの雑木林を縫うようにだらだらと登っていく。朝方降った雨が、林全体をすっぽり包むようにして蒸し暑い。上はTシャツ一枚とし、カメラやレンズを入れたリュックを背負い登りはじめたのだが、すぐにシャツは汗で濡れ、肌に貼り付く。

 30年前、登山路は低木やクマザサに覆われた原っぱであった。浅間山や剣が峰の眺望を楽しみ、登るにつれて下の追分宿が望めた。今は木々が高く生い茂り、全く眺望はきかない。登山路はあまり幅は広くなく,溶岩性の石がごろごろしている。このところ降った雨が登山道を水路に流れ下ったらしく、道の半分ほどは深く削り込まれている。あまり歩きやすくはない。ところどころで幅の広い林道を横切る。営林署の車のためのもので一般車は入れない。標識が立っていて、石尊山へ3.6km、追分宿へ2.4kmとある。それが3km、3kmになるのに、ずいぶん歩いたような気がした。

 同行したS夫人が、10分か15分おきに「疲れたよ、休もう」と音を上げはじめる。前日まで登ろうか、どうしようかと迷ったあげく、最後は行く決心のついた人だ。ワイフのみやも結構つらそうにしているが、何とかがんばっている。みやはもともと心臓にすこし問題があるらしく、ふだんの生活に支障はないが、長い階段や上り坂には極端に弱い。それを知っている一行のリーダー格のM夫人からは、やめた方がいいといわれながら、途中まで、と参加したのだ。リュックの中には,落伍して一行の帰りを待つためにと、文庫本も入れてある。M夫人は、S夫人の弱音を聞き流し、滅多に休もうとしない。もう少し、とがんばらせる。

 一部林道に合流して歩き、再び登山道へ分かれたあたりに、石尊へ2.3kmの標識が出ている。このあたりから,水の流れる音が轟々と聞こえるようになる。濁川(にごりがわ)だ。かなりきつい登りになってくる。大きな段差のあるところは、「ヨイショ」とかけ声をかけて体を持ち上げる。濁川が見えてくる。赤茶色の濁った水がドウドウと音を立てて、急な斜面を流れ下っている。

 滝がある。幅1メートル、落差数メートル。赤滝とも血の滝とも呼ばれている。このそばの林道に2台のワンボックスカーが停まっていて、7,8人の男女がたむろしている。ほとんど裸だ。「もうちょっと早く来れば、私らが滝に打たれていたところが見えましたよ」という。何を考えているのか。そんなもの見たくもない。ここまでどうやって車が入れたのだろう。林道の入り口は鍵付きの横木でストップされているはずだ。2時間もふうふういいながら登ってきたのに、車で楽に来た人がいるなんて、がっかりしてしまう。

 滝の10メートルほど上流の濁川を丸木橋で渡る。丸太を5本ほど並べて橋にしてあるが、不揃いである。細い丸太に体重をかけると、今にも折れそうに大きくしなる。さりとて、一本の太めの丸太の上だけ渡るのはサーカスみたいだ。高所恐怖症の私は、おっかなびっくり、冷や汗をかきながら、ほんの2,3メートルの橋を渡り終える。30年前のことを思い出す。その時には一本だけの丸木橋だった。それが渡れず、水量が少ないのを幸い、沢に下りて、川を飛び越え、この難所を乗り越えたのだった。皇太子浩宮が何年か前に、石尊山に登った。その時にこの橋が、丸太を並べたものに整備されたのだという。

 橋を越えたあたりは、滝を眺め降ろすのにいい場所だ。しばらくここで写真を撮ることにする。みやと二人で残り、ほかの4人は先に行ってもらうことにした。かなりへばっているみやにとっても、しばらくの休憩が必要だ。何枚か写真を撮るうちにすっかり取り残されてしまった。高い樹木に覆われた林の中の道を登ってきたので気がつかなかったが、見通しのいい滝の付近から周辺を見ると、空はすっかり曇っている。というより、雲の中にいるようだ。遠くで雷がごろごろ聞こえはじめる。

 さらに上をめざす。さて、この調子では、今日中に書き終えそうにないので、予定変更、残りは明日、ということに。さて、果たして石尊山登頂はなったのでしょうか。そして弱音を吐いていたS夫人は? また雷の轟くなか、帰途はいかに?

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