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2005/07/12

Ken Burns エフェクトをiPhoto5 スライドショーで楽しむ

 Mac の iPhoto は、しろうと向けの、かんたん画像処理ソフトだと、PhotoShopの使い手としては、見向きもしないでいた。しかし今度のヴァージョンアップ(iLife04→05)で、スライドショウー機能に付加された「Ken Burns エフェクト」は、とてもいい。これまでのスライドショーでは、せいぜい画面の切り替え時のトランジション・モードを選ぶことで変化を出すこと位しかできなかった。このエフェクトは、静止画をパン&ズームして、動画風に変えてくれるのだ。画面全体を見せておいて、その一部にズームしていく。あるいは一部を拡大して見せておいて、ずぅーと引いてくる。縦画像を見せて、それを、たとえば左から右へ動かすことなど、工夫次第でいろいろと変化をつけられる。

裂織布を屋外でディスプレイして撮影 先日、織物の作家から、作品の写真撮影を頼まれた。織ったままの長い布だ。裂織で藍と赤が花火模様を作り、淡色の複雑な地色とも組み合わさって、じつに見事な作品だ。はさみを入れてドレスに仕立てる前の、素材としての布の美しさをどう撮るか。いろいろ考えて、近くにある公共の建物の前庭をディスプレイの場にすることにした。芝生に大きな花崗岩をモダンアート風に組んだ石組みがある。布をその岩の上にさりげなく置いてみたり、高いところから吊してみたり、岩から芝生へ広げてみたり、あるいは、作家に身にまとってもらったり、あれこれと趣向を凝らして撮ってみた。ショウウィンドウのディスプレイなどのセンスがある人なら、いいアイデアもあるのだろうが、こちらは全くしろうとだ。まあこんなところだろうと、撮影を終えた。

プリントでは、いまひとつ 画像をパソコン上で眺めてみたが、なんだか平板だ。このままプリントしても、面白くない。記録として、作者はそれなりに評価してくれるだろうが、何とかもっと効果的な見せ方はないだろうか。そこで、スライドショーにしてみることにした。その時に始めて「Ken Burns エフェクト」のことを知った。iPhoto5 のスライドショーは、デフォルトでこのエフェクトが働くようになっている。最初は、なんだこれ?と思った。動きがあるのはいいのだが、勝手にあれこれやってくれる。画像全体が見えないこともある。特に縦画像では、頭が切れたりする。ソフト付属の「ヘルプ」を読んだりして、だんだん分かってきた。一齣ごとに、開始時の画面と、終了時の画面とを、拡大/縮小スライダーと、ドラッグによるスクロールで、指定できるのだ。スライドのディスプレイ時には、「開始」に指定した画面と、「終了」とした画面と間を、ゆっくりとスライドして、動きを作ってくれる。この間の時間を、一齣ごとに設定できる。要領を覚えたら、これはじつに効果的な手段だと分かってきた。単なる静止画のスライドショーでは、一齣せいぜい5秒で十分だが、このエフェクトを加え、大きくズームするときなど、10秒から15秒くらいかけてもいい。そのくらい見応えがある。

音楽もつけてムービー風に 石庭に置いた織物を、パンから、ズームしていく。次の駒では引いてくる。長く広げた織物を端からずっとなめていける。さまざまな表情を見せる十数枚の織物作品の画像を、工夫しながら組み合わせて、なかなか魅力的な、動きのあるスライドショーが出来上がった。音楽もつけた。画面の動きと音楽が組み合わさって、効果的なムービーといってもいいものができた。

DVDに焼く iPhotoで出来上がったスライドショーを、iDVDに渡すと、DVDに焼ける。織物作家の自宅訪問時に撮った画像と合わせて、二本のスライドショーを収めたDVDが出来上がった。郵便を受け取って、早速みた作家から、弾んだ声の電話がかかってきた。自分の作品がこんなに効果的にディスプレイできるのかと、感激してくださった。きっと何度も見直して楽しんでくれることだろう。

今のところ、Macユーザーの特権だ そのスライドショーをHPでお見せできないのは、残念だが(.Mac加入者とは、ドメインを共有して見ていただくことができるらしいが)そのうちに、Final Cut でも導入して、HPに小さな動画欄を作ってみようかとも思う。Macユーザーは少数派だが、Windowsの一歩先を行く、このような先進技術を楽しむことができる。Mac使いであることの喜びを感じる機会である。Macユーザーで、デジカメをやられる方、iLifeをヴァージョンアップして、「Ken Burns エフェクト」の醍醐味を楽しまれることをお勧めします。

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コメント

今度のスライドショーはいいですね。写真は音楽が付きで見るとやっぱり違います。

ところでご存じだと思いますがiMovieを使うともっと高度なスライドショーが作れますよ。パンとかズームが自在に設定できます。これは実験ですが↓

http://homepage.mac.com/naoyuki_hashimoto/iblog/C471162006/E1218273388/index.html

投稿: 余丁町散人 | 2005/07/12 13:37

余丁町散人さん、情報ありがとうございます。

そうなんですね。iMovie は、まだ試みていませんでしたが、同じことができるようです。

サンプルを見せていただきました。「もっと高度な」と書かれていることが、私がエントリに書いた、Ken Burns エフェクトのようです。

iMovie に画像を渡して作ってもいいし、iPhoto でスライドショーまで作って、それを iMovie で編集しても良いのですね。それに iMovie だと、QuickTime 形式で書き出せて、それをHPに載せられるのですね。今度試してみます。

これからも、いろいろと教えてください。

投稿: アク | 2005/07/12 16:12

失礼しました。iPhoto5でiMovieと同じことが出来るんですね。さっき試してみましたら、パンは出来ました(ズームは今ひとつわからないけれどヘルプに記載がありますから出来るみたいです)。

.movファイル(QuickTime)での書き出しもiPhotoから直接出来ますので、それをブログに添付すればみんなに見てもらうことが可能です。ぜひアップしてください。

投稿: 余丁町散人 | 2005/07/12 19:27

余丁町散人さん、320×240で書き出してみたのですが、ファイルサイズが大きすぎて、このままではHPに、アップできそうにないですね。iMovie で編集をして、初めの部分だけでも見ていただこうと、やっています。はじめて使いますので、切り出すのをどうやったらいいのか、それすら分かりません。勉強してみます。明日からしばらく留守をしますので、そのあとで、ということになりそうです。

投稿: アク | 2005/07/12 20:42

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