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2005/09/01

くろご専業10日間

 連れ合いが趣味としてやっている裂織なるものの全国展が開かれた。彼女は実行委員の一員である。写真撮影やインターネットをやれる人がいないというので、私が手伝うことになった。そのあたりの事情は、以前のエントリ(「僕がくろご5号になったわけ」)に書いた。応募作品の搬入から審査、そして展示準備から、7日間の展覧会などの、裏方をつとめた。全期間はおろか、ちょっとだけ顔を出して手伝うつもりが、結局、全期間中毎日朝から夕方、時には夜までつき合ってしまった。ふだんと全く違い、これまでの生涯で経験したことのない世界に浸りきって過ごした。本業のつもりのネットを媒介とする読み書きの知的作業や、趣味の写真撮影は全くできなかった。やはり歳である。忙しくはないのだが、その場所にずっとい続けなければならなかった。それだけのことが、別のことを、まして知的作業を、同時並行的にやっていくエネルギーを失わせた。ネットでいつも読んでいるページを読みに行くことすらできなかった。

裂織の美に触れる 裂織の美術品としての美しさ、伝統を受け継いだ味、工芸としての巧みさなどに、じっくりとふれた。賞を得た作品は、さすがそれぞれに見事な出来だ。まだキャリアが数年に過ぎない連れ合いの作品など、足元にもおよばない。しかし、連れ合いの作品も、なかなかがんばっていて、ユニークな模様の織り込みが人目を引いていた。

織りの実演 その道数十年というベテラン方がおられる。会場の一角で裂織を実演しているのを見ると、織り機(地機、じばた)という道具と、手だけではなく身体全体とが、完璧に一体化して、見事が織物が出来上がっていくのを見た。一方ではダンボールに、たて糸を張って身近にある竹へらや櫛で織っていく、かんたん裂織の実演が多くの人を集めていた。会期直前に読売新聞の家庭欄に紹介され、急遽プログラムに追加されたものだった。

裂織はインターナショナル 裂織は、日本独特のものと思っていたが、じつは外国でも盛んに行われている。主として敷物を織るようだ。古着のリサイクルというより、布を染めて裂き、アート色の濃い作品を作る。その世界の代表的な作家、ヘザー・アレンさんが、アメリカから招かれて講演を行い、作品を見せてくれた。この人は日本の伝統的な作品(東北や日本各地に伝わる古着のリサイクルによるコタツかけや作業着の織り)を世界に紹介もしている。

ホームページの紹介役 私がお手伝いしているホームページを紹介するため、会場にパソコンを持ち込み、見てもらい、チラシを配った。画像掲示板に会場の様子などを写した写真を次々に載せたりしたので、ヒット数がうなぎ登りになったのはうれしかった。

くろごを脱したいのだが、さて 大きな行事が終わったところで、くろご生活からはおさらばしたいところだが、どうもそうはいかないようだ。会期中に知り合った地方の裂織人を訪ねて、ルポルタージュを機関誌やホームページに書くという、連れ合いの仕事の片棒を担ぐことになっている。ホームページも、次のサイト管理者を見つけるか、育てるかしない限り、足を抜けそうにない。同時並行作業ができなくなった現状では、自分のしたいことが十分にできなくなるのが痛いのだが、仕方あるまい。

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コメント

アクさん

おひさしぶりです。
いつかアクさんにはお目にかかりたいと思いつつ。上京する日程が合わなくて、裂織展は伺えませんでした。

くろご足抜けするには、やっぱり次の管理者を育てるですね。
自分のしたいことに集中できないまどろっこしさ、すっごくわかります。
時間はかかるかもしれませんが、がんばってくださいねっ。

投稿: にゃんこ | 2005/09/18 12:58

にゃんこさん、コメントありがとうございます。
くろごを引き受ける際、次の管理者を育てることを提案しました。何しろ歳ですから、いつできなくなるか分かりません。組織のほうでも、候補を立ててくださっています。そのうちに足抜けできることを期待しているところです。しかし、いまのところは、ますます深みにはまりつつあります。

投稿: アク | 2005/09/18 17:26

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