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2005/09/24

アイルランドへ行ってこよう

 明後日(26日)から3週間、アイルランドへ行ってくる。成田に前泊するので、明日から留守になる。10月15日(土)に帰国するまで、ブログをお休みにする。

 毎度のことだが、海外旅行の行き先を決めるのに、特に理由はない。何かのきっかけで、ある日突然決める。今回もそうだった。海外旅行に関しては、私はアジア指向だ。しかし、パートナーのみやは、何度かの体験で、もう体力的に無理だという。そうだろう。暑いし、衛生に問題がある。次はインドと考えていたが、無理強いはやめよう。そこである日ひらめいたのが、アイルランドだった。

アイルランドにのめり込む きっかけは他愛ない。村上春樹『もし僕らの言葉がウィスキーであったなら』を、たまたまの暇つぶしに読んでいるうちに、そうだ、アイルランドへ行ってみよう、と思い立った。その気になって、アイルランドものを読むと、とても興味深い国だ。西の部分は石灰岩が露出し、荒涼としている。美しい海岸と湖沼があるらしい。司馬遼太郎が『愛蘭土紀行I、II』で書いているように、長年イギリスの過酷な支配のもと、辛酸をなめ尽くした歴史を持つ。若い頃観た映画『静かなる男』をDVDで入手して見直し、美しい風土と、独特の民族性に、じかに接してみたいという気持ちがますます高まった。ついには、ジョイスの「ユリシーズ」まで手を出したが、これには歯が立たなかった。

レンタカーで個人旅行 英語圏だから、個人旅行をしよう。高田信也『アイルランド讃歌』で、レンタカーで旅をする手があることを知った。日本と同じ右ハンドル、左側通行のドライブである。たまたま東京自宅のすぐそばにあるアイルランド観光庁・東京事務所で、B&B(朝食付きの民宿)の案内書を手に入れた。全国、ほとんどどの地にも、B&Bがあることを知った。レンタカーで気ままに動き、夕刻ともなれば、その場所のB&Bを探せばいい。どの町や村にもあるパブも楽しめそうだ。ギネスとアイリッシュ・ウィスキーがある。

西海岸沿いに2週間 往きにダブリンで一泊、西のゴールウェイに鉄道で行き、そこでレンタカーをする。北に向かい、スライゴーの先まで行き、そこから海岸線に沿って、南へ、2週間のドライブをする。天気さえ良ければ、アラン諸島にも渡ってみよう。最後は南岸のコークに至り、レンタカーを返して、そこからダブリンへ。ダブリンで3日間を過ごして帰途につく。おおまかには、そんな予定である。

アイルランドは変わった、との警告 日本語のガイド本にはろくなものがない。頼りは Lonely Planet シリーズの "Ireland" である。読み始めて驚いた。ここ十年アイルランドは、ひどく変わった。ヨーロッパでもっとも遅れた国、物価が低く、宿賃も食費も安い、などと思ってこの国を訪れたら、とんでもないことになる。かつてはそうだった。しかし今や、ホテル代もレストランでの食事代も、B&Bの料金も、ヨーロッパで一番高い国だと、覚悟して出かけた方が良い、と、しょっぱなに警告してある。それでも、美しい風土と温かい人情は健在だから、行ってみる価値あるとは、書いてあるが。

ケルティック・タイガー なるほど、ここ十数年、アイルランドは奇跡的な経済発展を遂げている。年率10%以上の成長が続いている。かつての韓国や台湾、現在の中国がアジアに占めている経済的役割を、ヨーロッパにおいて、アイルランドが果たしてきたようだ。東南アジアの経済成長が、かつて虎の勢いにたとえられたことから、アイルランドの経済成長を「ケルティック・タイガー」とよぶそうだ。「ケルティック」とは、アイルランド人がケルト人の血をひいているからだ。優れた教育制度による良質な人材と労働力、先進国にありがちなさまざまな規制のないこと、などが外資導入や企業の進出を促してきたらしい。司馬遼太郎が見て、『愛蘭土紀行』を書いた1988年頃と、アイルランドはさま変わりしているようだ。そんな事情も興味深い。

『あいるらんどのような田舎へ行こう』 しかし、アイルランドへ旅立つ気持は、司馬遼太郎の『紀行』に引用されている丸山薫が、昭和十年に書いた詩『汽車に乗って』の延長線上にある。大きな町はともかく、西海岸には、そんな田舎が残っていることを期待して、出かけてみよう。

汽車に乗って
あいるらんどのような田舎へ行こう
ひとびとが祭の日傘をくるくるまわし
日が照りながら雨のふる
あいるらんどのような田舎へ行こう
車窓(まど)に映った自分の顔を道づれにして
湖水をわたり 隧道(とんねる)をくぐり
珍らしい顔の少女や牛の歩いている
あいるらんどのような田舎へゆこう

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