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2006/10/31

海外旅行先でインターネット

 ときどき海外旅行をする。旅に出るとネットにごぶさたするのがつらい。できれば旅先でも自宅にいるのとほぼ同等の接続をしたい。メールを読み書きし、常時読んでいるホームページを閲覧し、できればブログエントリを書き、コメントにも対応したい。

 せっかく旅に出たのだから、ネットから解放されて、非日常の生活を楽しんだらいい、とも考える。だが、放っておくと、掲示板にも、ブログのコメントやトラックバックにも、変な書き込みをする輩がおり、それらを放置しておいては、見苦しい。旅先のテレビで英語のニュース番組は視聴できるが、日本のニュースは稀だ。ネットにつながれば、日本のニュースがわかる。

 旅先でゆとりがあれば、現地から旅の印象を画像つきでリアルタイムで発信できる。数年前、スイスに5週間滞在したときは、niftyの画像掲示板でhtmlを使えたので、ホームページ風にアレンジした画像通信を送ることができた(HP本館に収録し直してある『スイス便り』)。その後、ウィルスが紛れ込みやすいとのことで、画像掲示板でのhtmlは使用禁止になり、そのようなことはできなくなった。今ではブログで画像つき旅先通信をお目にかけることができよう。今回、できたらやってみたいとノートパソコンを持参したが、好適なネット環境が得られず、エントリを二つアップしたところでギブアップし、尻切れトンボになってしまった。

 ところで、旅先でインターネット接続をどのようにできるか。スロヴェニア・クロアチアという、情報通信技術の面で比較的遅れていると思っていた国々を旅しての経験を書いてみよう。

 海外でインターネットをするには、まず二つの手段がある。
 (a)自分のノートパソコンを持参し使う。
 (b)旅先でパソコンを使わせてもらう。
ほかに携帯電話などを使う方法もあるのだろうが、国内ですら私は、携帯で写真を撮ることも、携帯メールも、携帯でのネット利用もしたことがない。携帯からブログへ、という方法もあるらしいが未経験だ。

(b)には、友人とか、取引先の会社とか、図書館など公共機関とかのパソコンを使わせてもらうケースもあるが、それらは特別な場合で、ふつうはインターネットカフェか、ホテルがビジネスルームなどで提供しているパソコンを使うことになる。問題は、有料であることと、日本語表示ができない場合が多いことである。たとえ日本語表示ができても、日本語での書き込みはできない。旅では忙しいので、インターネットカフェを探し、利用するゆとりがないため、さほど試みてはいない。しかし、ヨーロッパあるいはアジアの各地で、多少の経験がある。けっこう日本語の表示機能を備えているところがある。コード化されたテキストが日本語であることを識別し、日本語のフォントを装備していて表示する。日本人の利用者が多少ある町では、その程度まで進んでいる。バンコクの空港で乗り継ぎの待ち時間に使ったことがあるし、スイスのチューリッヒの街でも使ったことがある。メールを読んだり、インターネットを閲覧したりはできた。しかし返事やコメントは英語でしか書けない。またキーボードが違っていて、戸惑うこともある。今度経験したスラブ語系のキーボードでは、z と y との位置が逆になっていたし、バンコクでは@マークをキーインするのに苦労した。

 最近では、町中に出かけインターネットカフェを探さなくても、観光客やビジネスマンの使うレベルのホテルでは、たいていビジネスルームとか、ロビーの片隅にパソコンがおいてあって、コインを投げ込んだり、テレフォンカードを差し込んだり、フロントで金を支払いユーザーIDをもらったりすれば使えるようになっている。しかし今回旅をしたクロアチア・スロヴェニアのホテルでは、コインを投げ込んで接続してみても、日本語は表示されず、□□□・・・というような空表示に化けていて、初回接続分(ほぼ百円程度)に無駄金を払ってしまった。

 そうなるとやはり自分のノートパソコンを持って行って接続するしかない。今回の旅ではそれを試みた。うまくいったり、いかなかったりした。どんなケースがあったか。好条件だったものから、ダメなものまで順に列記してみよう。
(1)ホテルの自室に有線LANが来ていて、無料で使える。
(2)ホテルのビジネスルームに有線LANの接続が提供されていて、無料。
(3)ホテルのロビーに無線LANが設備されていて、無料で使える。
(4)インターネットカフェに有線LANの接続が提供されていて、有料。
(5)ホテルのロビーに無線LANが来ているが、有料である。
(6)ホテルのビジネスルームやロビーにある有料パソコンを使うしかない。
(7)電話端子を使ってダイアルアップ接続をする。ただし、契約しているプロバイダーが、その国にアクセスポイントを設けているか、ローミングサービスを契約しているその国の業者が存在している必要がある。
(8)ホテルにまったくインターネット設備がない。

 スロヴェニアという小国は、インターネットが意外に進んでいて、4泊したホテルのいずれも、(1)か(2)のサービスを提供していた。クロアチアではイタリアに近いイストラ半島のホテルでは(3)で、遅いがどうにかつなぐことができた。この後、クロアチアの各地では、よくて(5)、後は文字化けして使いものにならない(6)であった。地理的にいえば、イタリア、オーストリーに近いところはインターネットサービスがよく、遠ざかるほど悪くなる、という感じだ。

 有料無線LANは、日本でも普及しつつあるNTTのHotSpot(Yahooにも同様なサービスがある)相当のものであるが、単発の接続に対応するようになっている。ただし料金は高い。クロアチアのホテルで普及しているもの(ここでもHotSpotと呼ばれていたが、NTTと関係があるわけではないらしい)では、1時間の利用で1200円、3時間2000円、24時間2600円であった。この値段では、メールとブログのチェックにときどき使うには高すぎる。ビールやワインの値段で換算して物価をくらべると、日本の半分とはいかないが、7割か8割程度と見られる国でこうである。ドブロヴニクで泊まったホテルは五つ星であり、ホテルの部屋にはLANケーブルの端子が来ていた。でも、使えなかった。かつて無料で提供していたのを、その後有料無線LANを導入したため、接続を切ってしまったという。

 (7)のダイアルアップ接続はかつてはよく使ったものだが、画像を伴う送受信はとても遅く、今では使う気がしない。それに、今回旅をした国には、nifty のアクセスポイントもローミングサービスもない。

 今回の旅では前半1/3のスロヴェニアで接続ができたので、これならと意気込んだが、後半クロアチアに入ってからは、インターネットをすっかりあきらめてしまった。やはり世界中どこへ出かけ、ふだんとおなじようにネット接続を得るのはまだまだのようだ。

 逆の立場で、外国人が日本に来た場合ははどうなのだろう。これまでの乏しい経験では、(2)ー(6)のレベルのサービスは、外国人が泊まる程度のホテルや、インターネットカフェではたいてい提供している。最新のホテルでは(1)もある。しかし地方のホテルや旅館では、旅先でインターネットをしたいという客を迎える備えはないようだ。

 インターネットというのは、もともと、誰でも、安価で、ネットに接続できる、というものだ。ホテルや公共機関が(1)や(2)のサービスを提供しようとすれば、多少の初期投資をすれば、維持費は微々たるものだ。これだけ人々が動き回る時代である。国内でも、海外でも、どこでも自宅あるいはオフィスにいるのと同じようにネットにつなぐことができることが望ましい。それも安価で。

 以上は私の限られた知見にすぎない。たぶん携帯電話を使っての接続もあるだろうし、空港などでの無線LAN接続も国際化しているのかも知れない。しかしそれらは、有料で高くつくだろう。ビジネス用ならともかく、ふつうの旅人が、ちょっとだけメールなど、というにはどうか。今後の展開を期待したい。

 旅の終わりごろ引きこんだ喉の風邪が意外に長引き、まだ本調子でない。帰国したらブログを、と思っていたが、ままならない。やっとひとつ。

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コメント

飯泉さん、喉の具合まだ悪そうですね。もしかして旅の間中やや飲み過ぎだったのでは・・・?(笑)ところで一昨日「来福酒造」にメールを送り、かの高名な水戸市千波町の飯泉仁さんにご紹介頂いた者ですがということで昨日、横浜の取扱店を教えて貰いました。そこで早速、本日、関内のその店に行ってみました。とっても愛想の悪い店主の店でしたが、菊姫の黒吟が3~4本、無造作にセラーに入っているなど凝った店でもありました。愛山純米吟醸と雄町の2種類しかなく、それを買って大吟醸を注文して帰ってきました。あいこさんにおでんを注文して早速、今晩雄町の吟醸生原酒をトライしてみます。今日はNの日返上です(笑)。結果はまた後日ご報告致します。飯泉さんもぜひNの日増やされて早くお元気になって下さいね。取り急ぎご報告まで。

投稿: さかいひろし | 2006/11/02 17:59

さかいひろしさん。早速動きましたね。横浜にも「来福」の取扱店があって良かったですね。愛山と雄町。私は雄町ーベゴニア花酵母が一番好きですが、愛山はレアものだと思います。せいぜい可愛がってやってください。2本も買い込んで、大吟醸までくるとなっては、N(禁酒)の日が、大幅に減りそうですね。私は責任もてません。こちらは毎日ノンNです。今夜も近所の寿司屋でやってきたところ。帰国後すぐに寿司屋へと思いながら、今日まで体調優れず、やっと本日念願を果たしました。あいこさんにもよろしく。

読者のみなさんへ解説。酒井さんは、スロヴェニア・クロアチアへの旅で知り合った旅仲間。旅行期間中食事のたびにワインとビールを飲み交わしたのでしたが、目下酒なしの日(Nの日)を増やすべく努力中という殊勝なお人(昼食のとき、がんばって水ですませている脇で、こちらはビールをうまそうに飲んだりしました。ごめんね)。それでいて、ソムリエを志して教室に通われたり、各地で高級ワインを物色したり。何本持ち帰られたのか。私が持ち帰ったのは、クロアチアの甘いサクランボ酒 Maraschino の飲み残し分だけ。

投稿: アク | 2006/11/02 20:42

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