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2008/01/21

退院しました

 本日、1月21日(月)、18日間の入院を終え、退院しました。ご心配をかけたことおわびし、お見舞いのメールやコメント、電話などを感謝いたします。顔面神経麻痺は、まだ部分的に残り、現状では半分程度の回復と医師に言われましたが、今後時間をかけて徐々に治っていく見通しです。とりあえず、退院のお知らせまで。

 顔面神経麻痺は、何が引き金になるかよく分かっていない病気だそうです(ストレスのせいにされていることが多いようです)。耳のあたりから出て、顔面半分の表面の筋肉を刺激する神経索のどこかが傷んだために起きます。副腎皮質ホルモンの点滴により、神経系の維持・機能回復を図り、あとは自然の再生を待つのだそうです。治療の開始が遅れたため、副腎皮質ホルモンを集中注入し、それを徐々に減量するというプロセスを2度受けました。そのため18日もの入院が必要でした。最初はまぶたを開閉したり、ほっぺたをふくらませたりできず、右半分がダラッとした状態でしたが、徐々に上から回復してきて、今は主として口まわりの麻痺が残っています。

 こんなに長い入院ははじめてといっていいのですが、いい経験になりました。水戸市にある民間の総合病院で、そう大きくはなく、ちょっとレトロな、茨城っぽい病院でした。病院がどのように運営されているのか、どんな人々が入院しているのか、医療と看護はどのように行われるのかなどなど、興味津々で経験してきました。入院患者であることの異時空を楽しんでも来ました。

 入院直後は、環境と時間の過ごし方に慣れず、1/11の一時帰宅時に書いた前々エントリには「すっかり病人気分になり、思考も低レベルで推移しています。」などと書いていますが、その後どう時間を過ごすかのコツも覚え、点滴中はバラバラにした新聞を一枚ずつじっくり読み、それ以外の時間は、夕方の運動(階段6階分を数回登る)を除けば、読書に励みました。あれこれの読みものを持ち込みました。軽いものしか読めないだろうと小説その他を何冊か持っていったのですが、後半は、物理学の半専門家向けの解説書を読むことに集中することができました。早寝早起き、インターネットと飲酒なし、雑事による中断なしの生活は、予期以上の頭の冴えと集中力をもたらしてくれたようです。僧坊か修道院にいると、こんな生活ができるのかな、などと思いました。

 じつは昨年の終わりごろから、現在の物理学の最先端がどのようになっているかに興味を持って、一般向けに書かれた本を読んでいたのですが(そのことはここに少しだけ書きました)、その先をさらに深めて読んだり、考えたりしました。これについては、書き溜めてきましたので、近いうちにこのブログに載せてみましょう。

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コメント

アクさん

良かったですね。今後のエントリを期待していますが、ご無理のないように。

投稿: 柳絮 | 2008/01/21 16:32

柳絮さん

退院のお知らせに、はるばる異国からコメントを寄せていただき、ありがとうございました。

少しゆとりができてきたら、「歓談のサロン」を読みにうかがいます。

無理のないようにとのご忠言ありがたく、受け止めます。

投稿: アク | 2008/01/21 18:01

御退院おめでとうございます。
しばらくは、じっくりとご養生され、決して無理をなさらない様にお願いいたします。
批判的理性を担った教養主義的な人格の自律が、社会の中核から消滅しようとしている現在-受け売りです、アクさんの問題提起は、私にとって、新たな学びの契機になっています。
ご自愛ください。

投稿: sollers | 2008/01/22 19:53

sollersさん

ご挨拶ありがとうございます。

「批判的理性」、「教養主義的」は当たっているかどうかはともかく、私は「言葉の重み」にこだわっていきたいと心しています。

入院中ていねいに読んだ新聞で目にとまったのは、たとえば、池沢夏樹の「政治と言葉、コピーの文体を追い出せ」(08/1/10、朝日)でした。

池沢は、われわれの言葉が、新聞広告やテレビコマーシャルに氾濫するコピー調の言葉に影響を受け、同じ口調をくり返すことで、言語生活全体がその軽さに染まってしまった、と指摘しています。特に政治の世界での言葉の軽さにそれが現れています。

どうすればいいか。池沢は「軽い商品的な言葉に対して、重みのある実質の言葉をぶつけていくしかない。それを重ねて政治家を教育するしかない」といいます。

教科書における沖縄の集団自決の扱い、薬害C型肝炎患者の救済などの事例が、世の中には軽い言葉では扱いきれないものがあることを学ぶ機会になったとしています。

返信の代わりに、紹介しました。

投稿: アク | 2008/01/23 10:53

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