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2008/03/18

長生きはよくないと久坂部医師

 長生きはよくない、危険だ、もっといえば、悲惨だ。そんなことを堂々と主張している本を読んだ。一年以上前に出版されていたものだが、余丁町散人さんのブログに紹介されるまで知らなかった。さっそく読んでみた。久坂部羊(くさかべ よう)「日本人の死に時」(幻冬舎新書、07年1月刊)である。副題に「そんなに長生きしたいですか」とある。先進国の中でぬきんでた高齢化社会となっている日本では、高齢者が世界一、二の長寿を楽しんでいる。あらゆる場に元気な高齢者が溢れている。各種のスポーツ施設、ショッピングセンター、公共施設、海外旅行などなど。健康に長生きすることはいいことだ、が世間の常識である。そんな中で、長生きはよくない、苦しい、悲惨だ。長生きを望まず、死に時をわきまえ、早々と死ぬがよろしい(とまでは書いてないが、そう取れる)と主張しているのだ。元気な高齢者ばかり見ていると見損なってしまう陰の部分が、老いに伴っている。そちらに目配りすることを促している。じつは高齢になると誰もがヒタヒタと忍び寄る陰を感じている。できるだけ遠ざけたい話題だが、著者がどんなことを言っているかを紹介し、考えてみたい。

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2008/03/04

鵜原の岬にて

 少し旧聞になるが、2月初旬、千葉県外房海岸の鵜原温泉へ行った。顔面神経麻痺を患い入院したあとの気分転換と、温泉浴が麻痺の回復に多少なりと効くことを期待しての温泉行だった。温泉もさることながら、あたりの風光の希有な美しさを知るという余得もあった。かつて与謝野晶子ら文人たちがこの地を愛で、理想郷と呼んだということは、宿探しのときに知ったのだが、実見してみて、なるほどと納得した。

 事後に思いがけないことがあった。一つは例のイージス艦による漁船沈没事件である。滞在中、岬の狭間にある小漁港をいくつか見た。例の漁船は同じ勝浦市にある別の小漁港から出ていったのだ。もう一つ。三島由紀夫がこの岬を舞台にして書いた「岬にての物語」をその後読んだこと。そぞろ歩いたあの岬の風景とこの物語が、鍵と鍵穴のようにぴたりと結びついて、ロマン溢れるものとして思い出された。そうとは知らず無作為に撮ってきた写真を見直してみて、一編のアルバムとしてみた。それも併せてごらんいただこうというわけである。【アルバム→フォトギャラリー、0802鵜原の岬にて

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