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2008/07/26

バズーカからレグザへ

 そろそろだな、と思っていた。地デジ対応の薄型テレビである。少し気になって、調べてはいた。ときには電器店に行ったついでに、テレビのコーナーに入って、眺め回したりもした。しかしまだ買い時ではない。北京オリンピックを当て込んで買わせようと、メーカーも販売店も攻勢をかけている。そういう風潮に乗りたくない。あまのじゃく気質である。北京オリンピックの放映を見る気がない。どこかテレビのないところに待避したいほどの気分でいる。だから秋頃かな、と思っていた。
 ところが、何と、買ってしまったのだ。それも地元ではなく、東京でなのだ。

 その日、新宿に出かけたのは全く別の用件でだった。連れ合いが友人たちとの会食場所を試す必要があって、私に付き合えと引っぱり出したのだった。食事のあと、東京宅で使うミキサーを買い直すために、西口ヨドバシカメラに行った。朝食にどろどろの野菜・フルーツジュースを飲むのは年来欠かさぬ習慣で、ミキサーはわが家の必需品である。東京宅のものは、安値にひかれて、聞いたこともないメーカーの安ものを、この店で買ったのだが、6年で壊れた。ブレードが回らなくなった。シャフトに問題があったらしい。東京にいる日だけ使うのだから、6年間とはいえ、200回使ったかどうか。これに懲りて、今度はナショナルのしっかりしたものを求めた。

 目的を果たして、下りのエスカレーターに乗った二つ下の階にテレビ売り場があった。ちょっと見ようかと、気楽な気分で立ち寄った。海の日の休日ともあって、たくさんの客で賑わっていた。購入を決めて手続きをする人たちのための丸いテーブルと椅子がいくつも置いてあって、座って商談を進めている人も多かった。熱気に溢れている。ひまな老人はこういう日に、こんな場所に来てはいけない。早々に退散するつもりでいながら、すこしだけという気になった。頭の片隅に候補としてあった製品を連れ合いに見せ、出費の見当をつけてもらうのもよかろう。そんな気だった。

 東芝のREGZA 46ZH500というモデルである。あれこれの新製品紹介で高い評価を得ているのを読んでいた。液晶はシャープの「亀山モデル」の評判が高いが、総合的にはあれこれの機能に優れた、東芝のこのモデルが勧められていた。HDが内蔵されていて、テレビ本体だけで録画ができる。レコーダーをどうしようという煩わしさもなく、単体ですむ。その点が気に入って目を付けていた。

 テレビのフロアは、42とか46とかのサイズ別にまとめてあった。まっすぐ46型が並んでいる場所に行った。すぐに目当ての東芝のものは見つかった。3日限りの特価がついている。328,000円プラス、ポイント20%と大きく表示されている。水戸の量販店で見たことがあって、46型だと、40万円が値頃かなという程度の知識しかなかった。少なくとも2,3ヶ月前にはそうだった。それがなんと、この値段。ポイントを引き算すれば、26万円台だ。あとで知ったのだが、この日、ヨドバシカメラは東芝フェアというのをやっていて、東芝から派遣された販売員がたくさん出て、パソコンその他を特価販売をしていたのだった。

 私らがしばらく立ち止まって、話していたところに、販売員が近づいて来た。東芝の腕章をしていて、ヨドバシカメラの店員とは違うユニフォームを着ている。せっかくだからと、ちょっとからかい気味に話をしてみた。東芝はブルーレイに負けて,これからレコーダーはどうするのだろうとか、北京オリンピック直前のブームに乗るつもりはないとか言ったりした。しかし、この女の子はとても感じよく対応してくれて、レコーダーのことは、外付けHDを増設すればいいし、そのほうがよほど使いやすいのだと納得させてくれた。ほかに視聴環境に応じて画質を自動調節できることも説明してくれた。なかなか先進的な機能だ。

 とはいえ、こんな大ものは地元で買うしかない。配達や設置のことがある。ところが、水戸まで配送も設置も無料でしてくれるという。新宿で買っても、どこやらにある配送センターから水戸の居所まで届けて,設置もしてくれる、というのだ。お中元ならともかく、大型家電までそんなふうになっているとは知らなかった。

 あとは金だ。こんな金額を現金では持ち合わせていないが、Debit で支払える。買おうかと顔を見合わせ、買っちゃおうとなるまで一瞬だった。たちまち私らもテーブル席に座って、買う手続きをしていた。二日後、テレビが届き、リビングのコーナー、これまでのブラウン管テレビの場所に収まった。テレビの占有幅が大きくなったから,わきのオーディオ装置を移動する必要があった。大きな画面は,なるほど迫力がある。NHKのハイビジョンが写し出す世界遺産やネイチャーものは魅力的だ。しばらく嵌りそうである。

 これまで使ってきたテレビは、東芝バズーカ 29S12 である。低音用にバズーカ砲のような筒型のウーハーが付いていて,音に迫力があった。調べてみると、89年4月に購入している。当時としてはかなり大型のテレビだった。じつはその年の6月から両親と同居することになり、増築をしたり、室内の模様替えをした時期だ。多分年とった両親に快適に過ごしてもらう一助にとテレビを大きくしたのだろう。両親との同居はそれほど長く続かなかった。好条件の新設老人ホームに入る話が舞い込み,2年といなかった。それから19年、取り替える必要も感じないままバズーカを使い続けた。このテレビは,ヨドバシカメラで購入したリサイクル券で引き取られていった。

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コメント

アクさん

メーカーはHDD内臓機能を、レコーダーの売り上げに影響するからなのかテレビのCMなどではほとんど強調していないように思えますが、「今視ている番組の録画したいところだけをとっさに録画する」こともでき、私も大変便利に使っています。

投稿: かたやま | 2008/07/30 20:11

アクさん


私にとって、大変タイミングの良い時期に役立つ情報でした。新しいマンションのテレビの購入を考えていましたが、何しろ忙しくてそこまで気がまわりませんでした。
アクさんが太鼓判を押したものなら、全幅の信頼がおけます。

そういえば、今のセカンドハウスも東芝のものでした。
本宅はソニー。先日、家に帰ってみたとき、ちょっと調子が違うのに、戸惑いましたよ。

これで、テレビのことは悩まなくてすみそうです。
有り難うございました。

それにしても、メーカーさんは良いものを作らないと、消費者が偉くなっていますから、がんばらないと駄目ですねえ。

投稿: 美千代 | 2008/07/31 06:46

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