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2009/05/11

ウィーンへ

 海外への旅に出る。このところ年一回になっている海外旅行の今年の分だ。ウィーンに1週間滞在し、そのあとザルツカンマーグートのハルシュタットに3日、ザルツブルクに3日。再びウィーンに戻って帰国便に乗る。15日間の旅である。

 ウィーンには、何度も仕事で行ったことがある。ある時期ほとんど毎年、あわせて6回出かけている。国際原子力機関(IAEA)関連の仕事でだ。退職後の夫婦海外旅行の行き先としては、私には新味がない。都市としての好みからしても、余り好きなほうではない。歴史のある都市だが、主な建物はそう古くない。19世紀後半、都市改造されたあとのものである。それらの建造物を中心にした街は、私には重ったるい印象を残している。ウィーンへ行ってみたいという妻の希望は分かっていたが、先送りしてきた。我が家では、どこへ出かけるかを決めるのは私である。頃合いになると、あそこへ行こうと私が言い出し、妻はそれでいいという。だからウィーンの出番はなかなかなかった。

 高齢とともに、アジアへは出かける気がなくなってきた。食べ物が合わず、衛生状態も心配だ。アジア人の活気は、老人にはだんだんなじめなくなってきたこともある。アフリカとか南米なども長い飛行時間に耐えられそうにない。旅行先としてヨーロッパにしか目が向かないようになってきた。

 ということで、やっとウィーンの出番が来た。旅行社の主催するウィーン1週間滞在ツアーの呼びかけが、なじみの担当者から来た。ウィーンを見るとなると、この程度の滞在期間は是非ほしい。駆け足で見て回るのは好きでない。それにこのツアーでは、半分ほどは自由行動にしている。これだと決めた。ついでにもう少しほかのところもみたい。せっかくヨーロッパまで12,3時間のフライトに耐えて出かけるのに、一週間のとんぼ返りはもっったいない。ツアーのあと、ハルシュタットとザルツブルクを個人旅行として追加して、2週間ほどの旅にすることとした。ハルシュタットは以前ウィーン訪問のついでに寄ったザルツカンマーグート湖沼地帯の一番奥の町。オーストリア・アルプスのダッハシュタイン連峰を望む美しい湖畔にある。ザルツブルクとともに、一度は妻を連れて行きたかったところだ。

 ウィーンの街の印象は先に書いたとおりだが、美術や音楽はすばらしい。それに今回下調べして知ったのだが、旧市街の路地歩きが楽しそうだ。オープン・カフェ(シャニガルテン)に座ったり、ワインケラー(ワイン酒場)でワインと食事を楽しだりしたい。絵画は、美術史美術館でブリューゲルの最大のコレクションを再び見たい。フェルメールの「絵画芸術」もある。ベルベデーレ宮殿のクリムトの絵は、現在ソウルでの展覧会に出ているようだが、少しは見ることができるだろう。旧市街路地歩きで、モーツアルトやベートーベンの足跡をたどってみたい。山口俊明「ウィーン、旅の雑学ノート」が詳しいルートを案内してくれている。国立オペラ座の切符は取り損ねた。早い時期に売りきれとなり、キャンセル待ちを申し込んであったが、昨日、取れなかったとメールが来た。いろんな手段があるようなので、現地でがんばってみよう。さすがに立ち見は体力が持たない。そのときはギブアップだ。

 すでに別ブログの「アクエリアンの雑記帳」に書いたが、今度の旅では、iPhoneでメールの読み書きやブログ書き込みをするつもりで、準備を進めてきた。画像付きで旅通信を「雑記帳」のほうに掲載できるかもしれない。そちらをのぞいてみていただきたい。何もエントリがなかったら、インターネット接続がうまくいかなかったのだなと、ご了解願いたい。明後日(5月13日)朝の出発となるので、明日(12日)は成田まで車で行き、成田空港近くのホテルに前泊する。こちらのブログはしばらくお休み。

【09/5/11.19:30 付記】
 新型インフルエンザが世界的に蔓延しつつあるこの時期に、海外旅行はどうなのか。自問自答してみたことを書いておこう。
 海外旅行にはもともとさまざまなリスクが伴う。航空機に乗っての移動のリスク。慣れない社会で、慣れない人々に接し、慣れない食物や水を口にするリスク。治安が必ずしも日本ほどよくない社会に、旅行者という狙われやすい状況で身を置くリスクなど、さまざまである。そのリスクを引き受けても、それ以上得るところがあるとの判断をして旅行に出かけるのである。
 新型インフルエンザの伝染地域が拡大しつつある中での今回の海外旅行は、行き先の状態を調べ、他のリスク要因を考慮してみると、特にリスクが高まったとは考えない。メキシコやアメリカへの旅行なら、どうするかいささかためらうと思う。ヨーロッパではイギリスとスペインを別にして、気にするほどのことではない。
 日本では、政府もマスコミもこの問題を大げさに騒ぎすぎている。行政はやるべきことをきちんとやっていけばいい。検疫体制は現状でいいだろう。でも大臣が出るほどの事態ではない。NHKの朝のニュースで最初の10分以上が、連日、新型インフルエンザ問題に割かれるのはどうなんだろう。政府が大仰に騒ぎ、マスコミがそれを増幅する。問題がどの程度深刻なのか、その判断がまっとうにされることなく、たいへんだ、たいへんだと騒ぐ。何か意図的だとさえ思えてしまう。その影で、もっと重大な問題がなおざりにされる。あるいは国民の民度を見下げていはしないか。自己判断で自分の身の安全は自分で守る。そのために何するか程度の常識は持ち合わせている。そこを侮って馬鹿にしていないか。私は毎日、報道を聞くたびに、怒りさえ感じてしまう。
 今度の新型インフルエンザは、まだ医学的に十分解明されていないが、これまでの普通のインフルエンザの一種になっていくのではないか。やがてワクチンが利用できるようになるまでは免疫面で不安はあるが、タミフルは効くそうだし、感染力も毒性もそれほど恐れることはないようだ。水際で食い止めようとしているが、それは無理だろう。しばらくはともかく、やがて感染は世界中に拡大するだろう。今の香港A型とかと同じように、どこにも存在するインフルエンザウイルスの一つになるのだろう。それまでの間、パンデミックなどという非常事態があるのか。いずれ、どうしてあの時期、あんなに騒いだのだろうというエピソードが残って、終わることを予想している。

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