2008/08/02

『アースダイバー』(中沢新一)

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 東京凸凹地図について書いた(ここ)ときに、Jack さんがコメントで、この本のことをご教示くださった。さっそく読んでみた。東京の地理を考察したものとして、極めてユニークな本である。とても面白い。台地と谷とが複雑に入り組んだ都心部と、その東に拡がる下町との地形に注目する。地形と縄文以来の歴史を手がかりに、台地と低地の境目や、低地そのものに、地霊とか、死霊の気配をかぎつける。そこから著者の想像力は高く飛翔し、事実とも妄想とも見分けのつかない話を紡ぎ出す。少し紹介してみよう。

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2008/07/12

『東京の凸凹地図』は面白い

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 東京街歩きは、私の趣味の最たるものの一つである。東京街歩きの関心の持ち方は人によりさまざまだ。谷中などの有名街歩きスポットに関心を持つ、歴史的建造物や新しい建築を見にいく、新しく開発されたタウン・センターに出かける、江戸絵地図との対比に興味を持つ、明治から現代までの変遷に興味を持つ、などなど。私もあれこれの関心でやっているが、その一つは、山の手、とくに新宿区あたりの地形である。その関心にズバリ答えてくれる地形図があるのを今ごろになって知った。東京地図研究社著『東京の凸凹地図』(2006/1、技術評論社)である。「地べたで再発見」と見出しがついている。

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2008/06/17

麻布十番撮り歩き

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 おととい日曜日(06/6/15)、写真仲間十人で、麻布十番からその裏手の元麻布のあたりを撮り歩いた。その次第と、その折に撮った画像をアルバムにしたことを紹介したい。じつはこの会の案内役をつとめるため、事前にひとまわり歩いてみた。アルバムにした画像の中には、そのときに撮ったものが結構多い。当日は案内役に徹し、あまり撮ることに集中できなかったからだ。アルバムは以下にある。
「アクエリアンのフォトギャラリー」の最新更新「麻布十番撮り歩き」である。

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2006/07/03

鮫が橋とはどんな場所か

 お笑いコンビの「オリエンタルラジオ」の一人がパラシュートで不時着したとのニュースで、赤坂御用地の「鮫が橋門」という地名が出た。このあたりがかつて、鮫河橋と呼ばれたスラムだったこと、この場所がなぜ「鮫河橋」と呼ばれるか、などをかつてHP本館の「街歩き」の項目で書いたのを思い出した。『鮫河橋と呼ばれるスラムがあった』(03/01/22)である。

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2004/12/19

新宿中央公園の青テント村消滅?

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【かつて青テントが並んでいた辺りでは、樹木の剪定と刈った枝の始末の作業が進んでいる】

 東京滞在のある日、西新宿をぶらついたあと、新宿中央公園まで足をのばしてみた。「新宿ナイアガラの滝」のある広場では、若者たちのグループがあちこちに陣取って、演劇やダンスの練習をしている。ホームレスたちは、暖かい日だまりで、麻雀卓を囲んだり、将棋をしたりしている。いつもののどかな風景だ。しかし、わきの階段を登り、「区民の森」の方へいってみると、様子が一変しているのに驚いた。青テント村が一掃されている。辺りの樹木の枝は極限にまで剪定され、その枝や枯れ葉は機械に掛けられて,細粉と化している。初冬の柔らかな日射しが地面を照らし、これまでの陰湿な区画のイメージを一変させている。かつては青テントに囲まれて居心地の悪そうにしていたブロンズ像「瞭」(分部順治・作)が、今ではぽつんと寂しそうにしている。

 250人ほどのホームレスが暮らす最大規模の青テント村として知られていたところだが、いったい彼らはどうなったのだろう。下の広場の片隅には少数ながらテントは残っている。テントもなくベンチに寝転がっているホームレスを多数見かける。「区民の森」の周辺部にがんばっている青テントが見える。しかし大部分のホームレスたちはどこかへ移動していったのだろう。ここのホームレスたちには、後援組織があり、自立支援と宿泊施設への入居に向けて、都との話し合いが進んでいるとの話は耳にしていた。それがいい方向へ行き、その結果としての現状なら、喜ばしい変化だ。何も知らない私は、穏やかな日射しのもとに佇みながら、剪定作業と、その結果として妙に寒々しい光景と化した公園の一角を眺めたのだった。

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2004/09/09

東京の開発ラッシュに首をかしげる

 水戸に住みながら、東京へしばしば出かける。都心の比較的便利な場所に隠れ家をもち、月に2度か3度、数日滞在しては戻ってくる。そんな折、東京の街歩きが好きだから、あちこち見て歩く。このところ東京の至るところで、大型の開発が進んでいるのに驚かされる。日本経済の実態と将来予測からして、この開発ラッシュは健全な姿なのだろうか、疑問をいだく。

 ここ2,3年を振り返っても、六本木ヒルズ、汐留シオサイト、東京駅前の丸ビルの建て替え、品川インターシティを追いかけるように整備された品川グランドコモンズなどが目立った。それらが完成した時期に、東京でのオフィス・スペースが供給過剰であるため、古いオフィスから新設のインテリジェント・ビルへの会社事務所の移動にともない、中・低層の古いオフィスビルに空き室が目立つことが問題となった。

 その後も、オフィスビルの新設ラッシュは止まるところを知らないようだ。たとえば東京駅周辺では、戦前からの古い由緒あるビルの建て替えが進んでいる。この場合は外装を残すなどの配慮がなされているが(たとえば明治生命館)、戦後建てられた安っぽいビルは、いとも簡単に取り壊され、新しいビルへの置き換えが進んでいる。八重洲口の国際会館が壊され、新しいビルの建設が進んでいる。八重洲口の南北にツインタワーが建ち、今の大丸の入っている鉄道会館はいずれ取り壊されるらしい。丸の内側も丸ビルの再建に止まらない。旧国鉄本社跡に大きなビルの建築が進んでいるし、新丸ビルも建て替えになるらしい。

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